ADRIAN SHERWOOD DUB SESSIONS VOL.2@LIQUID ROOM ebisu

Nanaki2006-11-04

 レゲエ・ダブ界の二大巨匠の共演。エイドリアン・シャーウッドリー・ペリー。ホントに良い夜になりました。こういったクラブ系イベントは初めてだったけど楽しめました。とにかく半端じゃないベース音が身体を揺らしまくり、ディレイ・エコーのハードダブミキシングで頭をかき回され、体が自然に動く。ルーツ・レゲエはもちろんダンスホール・ジャングルビートなど多彩なダブ・レゲエを披露してくれました。
 ステージはミキシング卓やらDJセット、サンプリングマシンなどいろいろ機会が右から左へ並んでて、その後ろにはおそらくリー・ペリー作画のペインティングやら文字が乱立したアートボードが立ってました。そしていたる所にキャンドル。怪しい雰囲気を醸し出してました。とりあえず位置は右のスピーカーあたりの最前列を確保。まずはオープニングアクトのichii氏が登場。この方は元デタミネーションズの方ですな。DJプレイしながらトロンボーンを吹いたりなかなかカッコ良かった。そして30分後、おもむろにエイドリアン先生が登場。スキンヘッドでイカツイ感じ、だけど笑顔が可愛かった(笑)。ichii氏と入れ替わりノンストップでプレイスタート。もう何してんのかわからないけどミキシングさばき(というのかなぁ?)が凄まじい。ベース音抜いたり、オルガンにエコーかけてクラッシュさせたり、スネア音を高速ディレイかけたりとハードなダブプレイに聴きほれてしまいました。またレゲエのリズムにジャングルビート入れたり抜いたりのタイミングがもう絶妙。音の隙間がないくらいハードだダブにしたと思ったら音抜いてタメてみたりともう頭かき回されっぱなし。
 そしてついに登場、生きる伝説、リー・スクラッチ・ペリー。バッチ付けすぎだろみたいな帽子にキーホルダー付けすぎなマイクを持って腕や首にアクセサリー付けすぎなカッコでショルダーバッグを引っさげて登場。さすが生きる伝説は謎が多い。しかし一気にフロアは熱狂の渦に。過去の自身の曲を披露。しかしほとんど卓をいじらず左手でチョコチョコっとディレイかけたりエコーかけたりベース音抜いたりしてさっきまでのエイドリアンの忙しそうなプレイとは対照的なツボをついたプレイ(なのか?)を披露。それ以外はほとんど歌ってたのでカラオケ?とかちょっと思ってしまった。英語MCでもよくわからないことばかりいってた様な気がします。おそらくラスタファリズムがどうとかなんとかいってたように思います。そして途中でエイドリアンも参加して二大ダブマスターの共演。素晴らしかった。そしてichii氏もトロンボーン持って参加というなんとも豪華なステージに。
 そして一旦ステージは終了。しかしこれで終われるわけもなくアンコール。そうするとどこからかリー・ペリーの声が。英語でおそらく『ホテルに帰ろうかな…どうしようかな…』みたいなこと言ってた(笑)しかしなかなか出てこないでお客の歓声とエイドリアンもすでにステージに戻ってきていて英語で『ステージに戻ってきて!』とペリーに言うとやっとアートボードの裏からひょっこり登場。そして客席に向かって手を伸ばして握手をしてきた。俺もここぞとばかりに手を伸ばしたらペリーが僕のほう見て手を差し伸べてくれました!うわ!そして握手!うわーうわー!右手人差し指と中指の握手だったけどめちゃくちゃ感激しました。伝説に触れた瞬間。マジ嬉しかった。そしてまたステージ開始。リー・ペリーの名盤『SUPER APE』の「Zion's Blood」をエイドリアンがダブミキング!めちゃくちゃよかった。そしてリー・ペリーも袖に帰っていき、最後はエイドリアンの単独プレイ。最後はボブ・マーリーの『GET UP, STAND UP』のダブミキシングを披露!うわースゲェ!スゲェよコレ!もうこの辺から体と頭が麻痺してるかのような感覚に。脳内麻薬出まくり。
 
 そして23:15終了。ほぼノンストップで音を浴びせられて完全に放心状態でした。リー・ペリーと握手したことは一生忘れません。忘れられない夜になりました。ありがとう、エイドリアン・シャーウッドリー・ペリー