ほんに春は来やしなゐ。

Nanaki2007-04-01

 今日から四月。春。ハル。はる。HARU。Spring。そんな五種類の『春』を書いてみたが、意味は無い。そんな春を意味ある春にするために桜を観に吉祥寺は井の頭公園へと足を運ぶ。人。人だらけ。HITODARAKE、と向井は歌わなかったけど人ばかりで肝心の桜を観に来たのか、酒に酔って騒いでいる人を観に来たのかよく分からんくなってきた。まぁ、どっちもピンクに染まってるし似たようなもんか。綺麗か見にくい(醜い)かの違いだけだ。もちろん桜は綺麗だった。
 実家の庭にも桜の木があるけどもう咲いただろうか。自分が小学生の頃に苗木だったあの桜の木も今は隣の家にはみだすくらいの大きな木になった。一昨年あたりに切り倒そうという話が出たが、僕は凄く反対した。あの木は家のシンボルで、毎年庭で花見をしたりバーベキューをしたりいろんな思い出がある。家を新築して記念に植えたもので、父が近くのホームセンターで買ってきて植えたのを覚えている。そんな父が亡くなってこの春で10年が経つ。だからだろうか、今でも桜を見るとあの時の庭の桜と重なってしまい、少し寂しくなる。
 咲いた桜はいつか散る。散った桜は土に還る。しかしまた綺麗な花が咲くだろう。家の庭の桜も、きっと。
 
 
 ―――以上、本日四月一日(エイプリルフール)のお話でした。