作りかけの僕の歌を子守唄にして眠る。

 ギターの練習をしに、真夜中近くの公園に行く。久しぶり過ぎてかなり弾けなくなってたのでゆっくり感覚を取り戻す。静かな公園に響くギターの音が心地好い。
 しばらく練習していると、どこからか猫が。猫は特に僕のことを気にする事なく、向かいのベンチに上り寝そべる。時折僕の下手なギターの音を迷惑そうな顔して聴いているようにも見えた。そんなたった一人の聴き手に子守唄にもならない僕のギターは鳴り響く。 
 日付が変わり、僕が生まれた日になった、そんな夜の一時だった。